青汁では

ビタミン

摂れない!!

ビタミンAなら1日25杯

ビタミンDは、摂れず!

野菜不足に青汁という言葉よく聞きますよね?
確かに、全部で13種あるビタミンのうち、ビタミンCやビタミンKは、厚労省が定めた1日分を、「3杯」程度で摂取できます。(文科省日本食品標準成分表、ケール粉末1杯3gで換算)

しかし、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンAは、1日に「25杯」飲まなければ必要量がとれません。ビタミンAが欠乏すると網膜色素形成不全症(明るいところから暗いところへ入った時、視力が回復するのに非常に時間がかかる病気)に罹患します。病気まではいかなくても、皮膚や粘膜が荒れ味覚も変化します。また、細胞の増殖に悪影響を与え、動物実験では、成長の停止や、生殖能力の衰えなどが確認されています。

同様に、皮膚や粘膜の健康を保つビオチン(B7)は「80杯」以上必要で、欠乏すると、アトピー性皮膚炎掌蹠膿疱症性骨関節炎糖尿病などに。また、髪のもととなるアミノ酸の代謝にも関わるため、不足すると抜け毛白髪が増えてしまいます。 

また、新型コロナ(COVID-19)感染予防や重症化を防ぐ効果が報告されているビタミンDや、神経の働きに関与するビタミンB12は、ほぼ含まれていません。

他のビタミンも、「100杯」飲んでも必要量に達しないものが有り、青汁だけで摂取するのは事実上不可能です。

 青汁何杯1日分ビタミン

全ビタミン13種 必要量* 必要な摂取量** 欠乏すると
ビタミンA 650μg 25杯 夜盲症/視力の低下・夜間、ものが見えにくい/肝臓の繊維化(肝硬変)/アレルギーになりやすい
ビタミンB1 1.2mg 129杯 脚気/神経炎/ウェルニッケ脳症/肩こり、筋肉痛、疲労/記憶力減退、集中力低下
ビタミンB2 1.3mg 54杯 口角炎、口内炎、舌炎/疲れ眼や眼の充血/肝臓機能低下
ナイアシン(B3) 13mg 72杯 ペラグラ(皮膚炎、下痢、認知症)
パントテン酸(B5) 6mg 153杯 うつ/性腺機能低下/めまい、動悸、頭痛/
ビタミンB6 1.1mg 49杯 貧血/多発性末梢神経炎/脂漏性皮膚炎/口角炎/舌炎/インスリンの分泌低下
ビオチン(B7) 50μg 84杯 脱毛、白髪/乾癬/アトピー性皮膚炎/掌蹠膿疱症性骨関節炎/糖尿病/免疫不全症諸病/脂漏性皮膚炎/舌炎/筋肉痛
葉酸(B9) 200μg 8杯 巨赤芽球性貧血(悪性貧血)/下痢/舌炎
ビタミンB12 2μg 摂取できません 巨赤芽球性貧血(悪性貧血)/ハンター舌炎/末梢神経炎/亜急性連合脊髄変性症 /だるさ、めまい、動悸、息切れ
ビタミンC 85mg 3杯 壊血病/コラーゲンの生成低下/免疫力低下/シミ・ソバカス
ビタミンD 8.5μg 摂取できません 新型コロナに感染・重症化しやすくなる/骨軟化症、骨粗しょう症/糖尿病/自閉症/うつ/花粉症
ビタミンE 7mg 25杯 溶血性貧血/歩行不調/老化・シミ・動脈硬化/自律神経失調症・生殖機能の衰え/関節痛・腰痛・冷え
ビタミンK 150μg 3杯 出血傾向

* 厚生労働省 日本人の食事摂取基準[2020年版] 1日分の目安量、推奨量(30歳以上)

**文部科学省 日本食品標準成分表2015年版[七訂] ケール(粉末)1杯を3gとして換算


「ピーマン○個分」にも注意が必要

1杯の青汁でこれだけの野菜がという表現をよく目にしますが、多くの場合、その栄養素が豊富に含まれている野菜ではなく、含有量の少ない野菜で換算されています。

例えば、青汁1杯でビタミンB1が「ピーマン」1.5個(40g)分との換算表現がありますが、「トマト」で換算すると75分の1個約2g、ほんのひとかけが1杯分です。

同様に、ビタミンAの前駆体であるα-カロテンだと、青汁1杯でトマトが4.3個分ですが、ニンジンだと約2.5g、みじん切り数粒分にしかなりません。

さらに、同じ青汁でも「大麦若葉」では、日本食品標準成分表の基準になっている「ケール」に比べ、ビタミンCが12分の1、他のビタミンも半分以下になります。

また、どれだけの栄養が取れるかを示す「栄養成分表示」ですが、1杯分にではなく、1箱分で表示している場合や、ウィキペディアなどのように100g(約30杯分)で、必要な栄養素1日分と比較している場合がありますので、こちらも注意が必要です。

毎日必要なビタミンを摂るのは大変

ビタミンAを含有量が非常に多い「ニンジン」で摂ろうとすると、1日分125g、1本程度必要となります。
同様に、ビタミンB1を「トマト」で摂ろうとすると、205g約1.4個分必要です。

栄養素が豊富に含まれている野菜でも、毎日となると結構大変かもしれません。肉や魚、豆や穀物など、野菜以外からも摂取することで、ビタミン不足を補いましょう。


青汁には豊富な栄養成分が

青汁は「ミネラル」の宝庫、「カリウム」はきゅうりの約11倍、「カルシウム」は釜揚げしらすの約6倍、「鉄分」はほうれん草の約1.5倍、「亜鉛」はあさりの約2倍含まれています。

また「食物繊維」も豊富で「ゴボウ」の約6倍含まれています。広告的な表現をすれば「レタス」の25倍になります(笑)

ほかにも、いわゆる「体のサビを取る」といわれる、活性酸素を除去する成分「ポリフェノール」や「SOD酵素」が多く含まれています。
なかでも「SOD酵素」は、他の食品からはなかなか摂取できません。

さらに、紫外線やブルーライトから目を守るルテイン」も多く、加齢黄斑変性白内障の予防や改善視力の改善などが期待できます。

青汁には沢山の栄養成分が含まれていますが、青汁だけで栄養を摂ろうとせず、バランスの良い食事と一緒に飲むことが望まれます。
特に、不足しているビタミンを多く含む食事を心がけ、続けるのが大変な場合は、サプリメントを併用し、ビタミン不足を補ってください。

日本青汁研究会 2023
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